桐山進也Blog

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東京卍リベンジャーズを読んだ感想

この漫画は、取り立て屋を目指す主人公・垣见和也が、中学時代に受けたいじめのリベンジを果たすべく、古巣の中学校へ教師として潜入するというストーリーです。


いじめっ子たちへの執拗なリベンジは過激な印象もありますが、中学時代の暗い過去と現在の立場の隔たりからくるカタルシスは読者を唸らせるに十分な迫力があります。教師になりすました設定も斬新で、魅力的なアンチヒーローといえます。


元いじめっ子たちを懲らしめていく執拗なリベンジ劇は一話完結式で読み応え十分。敵対する教師や生徒らとの頭脳戦も非常にスリリングで、懸命に立ち回る姿は見応えたっぷり。成功の可能性を少しずつ引き上げていく展開に、理不尽な過去への思いから力を得ているところがリアルで共感できました。


最終的に大きな陰謀が隠されていることが判明し、物語は一転して新たな局面を迎えます。個人のリベンジを超えたスケールの大きな話へと発展していく様は、この漫画の見所のひとつだと言えるでしょう。